Poorという言葉=貧乏 と覚えている人がほとんどだと思いますが、実際の会話では違う意味で使われる事の方が多いです。様々な例題からPoorの本質を理解しちゃいましょう。
1.〇〇 is poor.の場合の意味
基本的に〇〇 is poor.と言った場合は、貧しさを指します。
He is poor. 彼は貧乏だ。 His family is very poor. |
ただ、もしこう言った場合はどうでしょう?
Poor him! He is in poor health. |
これは、貧しさを指しているわけではありません。次項で説明します。
2.Poor =「足りない」を示す場合
He is in poor health. |
と言った場合、「身体が弱い、病気がち」という意味になります。
つまり、Poorというのは、元々の意味としては「お金や物が十分にない=貧乏」という意味ですが、なにかが欠乏している=足りてないという意味でお金や物以外にも使われるのです。
I can’t pick up a bean with my poor chopstick skills. 私の下手な箸使いでは豆を取る事ができない。 |
このようになにか技術が足りない=下手という意味でも使われます。
His teaching skills are very poor. He has very poor teaching skills. 彼は教えるのが下手だ。 Be careful! Your poor brushing could make bad teeth. |
のように、 poor skillsで「技量が足りない」poor brushingなら「歯磨きが足りない」と何かが基準に満たない状態を示しているわけです。
I can’t analyze anything with this poor information. こんなちんけな情報では何も分析できない。 Why is the internet connection so poor these days? Your computer security is so poor. It’s easy to get a virus. |
という具合になんでも使えます。
例えば、映画 The Dark Knight では
バットマン: Let her go. |
これはバットマン(ブルース)の幼馴染みであるレイチェルがジョーカーに捕まったシーンのセリフで直訳すると
「彼女を離せ」「なんて言葉選びが下手なんだ」
と言っているのですが、なぜバットマンの言葉の選び方がPoorなのかというと、レイチェルは窓ガラスの割れたビルの窓際に立たされていて、手を離したらビルの下に真っ逆さまに落ちてしまいます。
なのに「彼女を離せ」なんていうのは、もうちょっとマシな言い方ないのかよ、言葉を選ぶ能力に欠けてるよ君とジョーカーが呆れているわけです。
3. 可哀想なpoor
もう一つ、poorには「可哀想、哀れ」という意味もあります。例えば、大怪我をしている子供や、生まれつき大きな障害を持っていて入院を強いられている子供などをPoor boy, Poor girl などと呼んだりします。
My poor boy is going to have an operation tomorrow. 哀れな我が子は明日手術をする予定だ。 |
こういう時のpoor というのは、「同情」を意味しています。
例えば、Janeが足の小指をぶつけて痛がってるとします。それを見たあなたが
Poor Jane! Poor baby! |
などと言うと、「可哀想に」という感じになります。
つまり、相手の不運に同情する気持ちをPoor 〇〇!で表現しているわけです。
ただ、これは目上の人に使うべきではないです。あくまで仲の良い友達同士などで使う表現です。目上の人になにか同情するなら、
That’s too bad. I feel sorry. That’s pity. |
などを使った方が良いです。Poor 〇〇!はスラング的なものだと思ってください。
例えば、知人がトイレにケータイを落として壊してしまったという話を聞いたら
Poor him. Poor her. |
と言えば、その人に同情している感じが出せます。
スリにあった、何かに巻き込まれた。怪我をしたなど、なにか不運に見舞われた人に「ああ、分かる。辛いよね~。」と同情する言葉がPoor 〇〇!なわけです。
まとめ
そんなわけでまとめると
・He is poor.のような単体での使い方としては「貧しさ」を表す ・Poor skills のように別の単語とくっつけると「能力不足」を差す ・Poor Michael のように、名前を入れると「同情」になる |
という3つのポイントを押さえておくと、poorという言葉が会話で出てきた時に意味をぱっと理解できるでしょう。参考になりましたでしょうか。
また下記の記事も参考になるので、合わせて目を通しておいてください。 |