be動詞ってなんなの?どう変化してどういう意味になるの?という疑問が中学生の頃から分からないままの人が多いと思います。
しかしこのbeの意味をちゃんと理解しておかないと、英会話が出来ないままになってしまいます。というのもこのbeは英会話の中核をなしています。
いくら新しい単語を暗記しても、このbeの使い方をちゃんと理解していなければあなたは話せるようにも聞き取れるようにも永久になりません。
ここでしっかりbeってなに?なんでbe動詞って文法書では呼ぶの?という根本的な所から理解して英語を話せるFirst stepを踏み出しましょう。
「be」の意味と使い方 重要度★★★★★
1.そもそもbe動詞ってなに(beの文法上の属性)
beはその名の通り文法上のカテゴリーでは「動詞」に属します。
動詞とは
do go come like want see walk stay bring ask see … |
などの身体の動きと関連する単語カテゴリーの事です。つまりgoが「行く」、doが「する」という動きであるようにbeも「ある、いる」という動きに入ります。
もう少し分かりやすくいうと、
doはdo動詞だし、goはgo動詞なのです。
これら他の動詞単語とまったく同じものです。
文法上はbeだけまるで別物のように「be動詞」と呼ぶので混乱しますが、ようはdoやgoと同じカテゴリーの単語ですよって事を言ってるだけです。
ではなぜ他の動詞とまるで違うもののように「be動詞」とbeだけ呼ぶのか?
それはbeが特別に変身するからです。
2.beの変身する仕組み
他の動詞とbe動詞が唯一違う所はフォームチェンジするという部分です。
と言っても他の動詞もDoだったら、I do → He does のようにチェンジするっちゃします。
そのチェンジがちょっと複雑なだけです。
下の仮面ライダーの例が一番分かりやすいと思います。
最近の仮面ライダーはフォームチェンジしますよね。敵の属性に対して自分がフォームチェンジする事で敵の属性に対応します。beもそれと同じ事をやっています。
もともと仮面ライダーbeがいるとします。
怪人Heが現れました。beのままだと勝てないのでisにフォームチェンジします。
怪人Iが現れました。Iに勝つにはamフォームに変身しなくてはなりません。
怪人Youが現れました。Youにはareフォームで戦う必要があります。
ようはこういう事なんです。
He be とは言えないから He is にチェンジ I be とは言えないから I am にチェンジ You be とは言えないから You are にチェンジ |
という事です。
じゃあ、もともとのbeはいつ使うのか?
それは「助動詞」が一緒にいる時です。
助動詞とは
Will Would Can Could May Might Shall Should Must |
の9つの事です。
これらが一緒の時はbeフォームを使います。
I will be there. | そっちにもうすぐ着くよ。 |
You can be my teacher. | 君なら私の先生になれるよ。 |
He might be late. | 彼は遅れるだろう。 |
こういう風に I will am there. とは言えないので、I will be there.と言うわけです。
これがbeだけ特別視される理由です。
でもあなたは
・そもそも「be」ってどういう意味なの? ・なんて日本語に訳せばいいの? |
といつもBeが出てくると困ると思います。ではbeの意味を説明していきます。
3.beの意味、訳し方
beには「いる、ある」という意味であり ようは「stay」と同じ意味です。 |
例えば「今どこ?」『今、学校』というなら、英語でどういいますか?
Where are you staying? I’m staying at school. |
これでも確かに正解です。でもネイティブならこう言います
Where are you? I’m at school. |
はい、Stayを抜いた言葉になっています。なぜか?それはbeにそもそも「いる」という意味があるからです。
Where(どこ) are(いる) you(あなた) I(私) am(いる) at school(学校に) |
という事なんです。
だから、Stayを使う必要はなかったりします。
Stayという単語は「滞在する(意識的にとどまる)」という意味合いがもっと強いですから、
It’s late. You can stay here tonight. 今日はもう遅いからうち泊まってっていいよ。 |
のような時に使う事が多いです。
Stayの正しい使い方については下記の記事で徹底解説してます。 |
もちろん、Where are you stayingのような言い方でも間違いではないのでOKですが、Be独自の使い方もしっかり理解する事でネイティブ会話に着いていけるようになってください。
I will be there. |
というセンテンスが先ほど出てきましたが、これも
I will go there. |
と言ってる事はまったく同じです。でもネイティブはbeで言います。
[私はそこに(数分後には)いるでしょう]という事を言ってるので
「I will be there」を使うのです。
He might be late. |
このセンテンスはなんで「be」なのか分かりますか?
もともとこのセンテンスは
He is late. (彼は遅れている、彼は遅刻だ) |
だったわけです。それが「たぶん」を意味する「might」が合体する事で
He might be late. (is→be) |
になり、「たぶん彼は遅れる」という意味に変化するわけです。
(→mightの使い方を詳しく、May,Mightの記事で解説してます。)
どうでしょうか?beの原理、理解出来てきたでしょうか?次はbeの時制に行きましょう。
I will be thereの使い方については下記の記事でより詳しく解説してます。 |
4.beの時制
今度はbeの過去形、過去分詞形の表現の仕方をお教えします。
現在形 | 過去形 | 過去分詞形 | 進行形 |
be | – | – | – |
is | was | been | being |
am | was | been | being |
are | were | been | being |
こんな感じです。そもそも元の「be」は時制で変化しません。しかし、is am areは上記のように変化します。例えば、
I was in Canada 3years ago. | 私は3年前にカナダにいました |
I have been in Canada for 2years. | 私は現在までカナダに2年間います。 |
Be strong! | 強くなれ! |
The room is being cleaned by mom. | 部屋は母に掃除されている最中だ |
こういう感じにbeはその時制や言い回しにより変化します。
最初のセンテンスは分かりますよね。
「いた」という過去の話なので、「am→was」に変化しています。
2つ目のセンテンスは現在完了形なので、amがbeenという過去分詞形になります。
3つ目のセンテンスは命令形です。You are strong!「君は強い!」というセンテンスからYouを取ると「Are strong!」なわけですが、この場合は第2項の仮面ライダーのフォームチェンジで敵が前にいない時はbeに戻る必要があるので「Be strong!」になります。
このセンテンスから分かる通り beには「なる」という意味合いもあります。
He’ll be rich. 彼は金持ちになるだろう。 |
[become=なる]という単語を使ってもOKです。become と beも同じ意味として使う事が出来るという事です。
4つ目は「beを使った現在進行形の受け身」という上級が使う技です。これは頭がこんがらがるだけなので、無理に覚えなくていいです(そうそう英会話で使う機会はありません)。一応説明させて頂くと、
The room is cleaned by mom. (部屋は母に掃除される) =受け身 Mom is cleaning. (母は掃除している) =進行形 ↓ The room is being cleaned by mom. |
2つのセンテンスが合体した時に、isが2回文法上必要なので、むりくりbeingとして受け身のセンテンスに入れて「〇〇されている最中だ」という文章にしています。
それ以外にもgoing、doingのように〇〇ingの形にしたい時にbeingを使います。
5.beが必要な時とそうでない時の見分け方
ちょっとここでは文法的な話になりますが、 極力難しい用語は使わないので着いてきてくださいね。 |
例えば、I love chocolate. はなぜ I am love chocolate. じゃないか分かりますか? |
たまに上記のように、I love と I am love どっちを使ったらいいか分からないのように言う人がいますが、それはBeを特別視してるのが原因です。
love と am (be)は同じ「動詞カテゴリー」の仲間です。 例えば、
I stay love chocolate. 「私はチョコが大好き滞在する」✖ I go love chocolate. 「私はチョコが大好き行く」✖ I want love chocolate. 「私はチョコが大好き欲しい」✖ |
とは言わないのと一緒で、
I am love chocolate. 「私はチョコが大好きある」✖ |
とも言わないわけです。
同じ動詞カテゴリーの単語を2つ連続で入れても意味が通じないので、入れる必要がないのです。
じゃあ、次です。今度はなんで I am hungry. と am が入るか分かりますか?
I like chocolate. I am hungry. |
同じ並びですよね。 そう基本的には I の次には動詞カテゴリーの言葉が来ます。
「hungry」という単語は「動き(動詞)」ではありません。「hungry=お腹が空く」というのは「感覚、感情、気持ち」の部類(形容詞)です。そうカテゴリーが違うんです。
Chocolateという単語も「モノ」のカテゴリー(名詞)です。動きではありません。だから、like や am などが必要になります。
I am hungryというのは「私は空腹である」 She is beautiful は 「彼女は綺麗である」 This is chocolate. は「これはチョコレートである」 He is Michael. 「彼はマイケルである」 |
感覚的にはこんな感じです。「〇〇である」というのがBeの意味です。
逆に言えば、
I feel hungry. 「私は空腹を感じる」 I got hungry. 「私は空腹になった(空腹状態を手に入れた)」 I am hungry. 「私は空腹である」 |
という感じで、別に I am hungryとamを絶対使わなければならないわけではありません。
ようはそこに動詞を入れればいいんです。[feel, get, be]どれも同じカテゴリーなのだから意味が通じるのならどれを使ってもいいんです。変にbeだけ別物のように考えるから難しくなるんです。
もう一度整理しましょう。
✖ I happy! ←これは間違いです |
なぜなら「happy = 嬉しい”気持ち”」です。必ず動詞が必要です。だから、
I am happy! 私は幸せである I feel happy! 私は幸せに感じる |
のようになります。
She 〇〇 beautiful. ↓ She is beautiful. 彼女は綺麗である。 She looks beautiful. 彼女は綺麗に見える。 She became beautiful. 彼女は綺麗になった。 |
という感じに、beが[is am are]に変化する事以外は別にlook, feel, get, have, stayなどの他の動詞と使い方に違いはないわけです。
beが何者なのか分かってきたでしょうか?
6. 映画のセリフからbeを理解する。
では、より深くbeという単語の使い方を英会話レベルで理解できるように映画のセリフから使い方を学んでいきましょう。
Oz The Great and Powerful (邦題:オズ はじまりの戦い)
オズ: I don’t want to be a good man, I want to be a great one. 「良い人なんかになりたくない。すごい奴になりたいんだ。」 |
しがないマジシャンだった頃のオズの言葉です
さて、ここで前項までに話してきた事が少しくつがえります。なぜか?
それは1つのセンテンスにWantとbeという2つの動詞カテゴリーの言葉が同時に出てきてます。前項で2つ連続で同じカテゴリーの単語を文法上使ってはいけないと話しました。ではなぜこのセンテンスでは可能なのか?
1.言いたい事を言うために2つ必要だから。 2.toでつないでるから |
この2つの理由からです。
want(したい)+be(なる)=なりたい |
という意味になります。そして2つ動詞カテゴリーの言葉を一緒に使うにはtoを間に入れる事で可能になります。
前項で話した I am hungry も、I don’t want to be hungry. と言えば、「私はお腹を空かせたくない。」という意味にする事ができます。
セオドラ: And I will be so proud to be your queen. 「私はとても誇りに思うでしょう、あなたの妃になる事を」 |
これは西の魔女セオドラがオズの妃に選ばれたと思っている時のセリフです。
さて、ここでは2回beが出てきてます。最初のbeは、I am so proud = 「私はとても誇りに思う」にWillがくっついたため、I will beとフォームチェンジしています。
2つ目のbeは「なる」という意味のbeで、「あなたの妃になる」と言ってるんですね。
これも元々はI am your queen からI を取ったからbe your queenになっているという事です。
このセンテンスも同じく2回動詞(つまり2回be)が出てきたため、2回目のbeの前にtoが出てきてます。
例えば、
You are my friend. あなたは私の友達です。 Be my friend. 友達になって! You are ambitious. あなたは野心的だ。 You are shy. あなたはシャイだ。 |
という感じで、命令形にすると「なる(なれ)」という意味合いになるわけです。
「君、カンザスにいた事ないよね?」 |
これはオズが南の魔女グリンダと出会った時のセリフです。
この言い方、是非覚えておいてほしいのですが、
Have you been to USA?と聞かれたら、それは「アメリカに行った事ある?」という意味です。第3項、4項で話した通り、例えば、I’ll go there.の代わりにネイティブは
I’ll be there.と言います。それと同じで、
アメリカに行った事ある? Have you gone to USA? △ Have you been to USA? ◎ |
のように[どこどこに行った事ある?という質問はHave you gone to 〇〇?]ではなく、「Have you been to 〇〇?」と聞きます。「行った事というよりは居た事」という感覚で話してると思ってもらえばいいと思います。
なので、これはStayと同じ意味のパターンのbeですね。beが現在完了形で使われるので、beenになっています。
まとめ
beの理解出来ましたでしょうか?
1.beはdoやgoなどと同じ「動詞」である 2.beはstayと同じように「いる、ある」の意味で使う 3.beはbecomeと同様「なる」の意味でも使う |
この3つのシンプルなポイントを忘れないでください。
ネイティブはものすごくbeを好んで使います。なのでbeの理解なしに英会話は不可能だと考えてください。
今回の記事を読んだ事でbeとはなんなのか位は掴めたと思います。
beは特別ではない。beもdoやlikeと同じ動詞カテゴリーの言葉であり、stayやbecomeとほぼ同じ意味であると。
そう捉えて今後もbeを使いこなせるように、映画などを見る際は「このbeはどの意味のbeだろう」と考えながら見て英語の理解力を伸ばしてもらえればと思います。
また下記の記事も参考になるので、合わせて目を通しておいてください。 →Stayの本当の意味が理解できる4ルール。滞在って覚えてると使いこなせない!? |