ここではWillとbe going toについて会話での使い方を徹底解説していきます。
Willに関しては皆さんも比較的ちゃんと理解出来ている単語だと思いますが、英語を話すのが苦手な人は、今一度この記事でWillとはなんなのか、どういう時に使うのかを確認してみてください。
また合わせて同じ意味があるbe going to に関して、使い分けも含めても説明していきます。
1.Willのカテゴリー
Can Could Would Shall Should May Might Must |
と同じカテゴリー(助動詞)に属します。
これらの単語はgo, comeなどの「動き」を「補助する」単語です。
I make. = 作る I may make. =作るかも I can make. = 作れる I will make. = 作るよ (作るだろう) |
とできる確率やニュアンスを付け足すのがwillなどの「助動詞」の役割です。
2.Willの基本的な使い方と理解
<willは一秒以上後の事には付ける>
「I go to the toilet.」と言わずに 「I’ll go to the toilet.」と言った方が正しいです。 (I’m going to the toilet.でももちろんOK!) |
と「これからする」事を表現したい場合には基本的にはWillを付けます。
正し、例外として、
I can go. I may go. I should go. |
などのように、Can, mightなど他の助動詞を使うなら、これからする事でもwillを付ける必要はありません。一緒に使う方法も第5項で解説します。
<疑問文Will you?の意味>
また疑問文のWill youという言い方ですが、
これが少し特殊でCan you同様、人になにかを頼むニュアンスで使われる事が多いです。
例えば、
Will you stay here? ちょっとここにいてくれる?
Will you marry me? |
という感じです。
ただし何かを頼むなら、より丁寧な言い方である
Can you Could you Would you May I |
の方が好まれます。Will youはどちらかというとタメ口寄りな言い方なので、人に何かを頼む時はCan you、Could youを使う事をオススメします。
→ Can you, Could youの使い方はCanの記事参照
「Will you」という聞き方は「未来の事を聞く」のと「頼む」のとの中間的な感じがあります。例えば、上のWill you marry me?は「結婚して!」と頼んでるというよりは「結婚する?」と未来の事を聞いているニュアンスでもあり、Shallの「しましょう!しようよ!」的な言い方に近いです。ちゃんと頼んでるというよりは、軽く打診している感じがします。
もし単純に未来の予定を聞く時、例えば「明日学校行く?」という場合は、
Will you go to School tomorrow? ではなく、 Are you going to school tomorrow? と聞いた方がナチュラルです。 |
これについては別の項で説明します。
3.Willの否定形Won’tの聞き取り方
Willの否定形は Will not ですが、口語ではそれを訳してWon’t と言います。
発音は「Want」と同じです(厳密には違うんですが、発音で聞き分けるのは難しいです)。
じゃあ、どうやって聞き分ければいいかを話します。
聞き分けには文法的な理解が多少必要です。例えば、
A: Are you coming to the party tonight? B: I ウォント come. |
このウォントは[Want / won’t]どっちのウォントか分かりますか?
文法的な構造を理解出来てる人なら分かります。
ではなぜ I want go. ではないかというと、
もし「行きたい!」と言いたいなら「I want to go!」だからです。
toが入らなきゃいけないので、自動的にI won’t go と分かります。
won’tとwantの使い分けは、Wantの記事でも解説してます。
→なぜwantの場合はtoが必要なのか?はwantの記事を参照
このようにして、Won’t と Want を聞き分けてください。
4.Will と be going to の違い
皆さん、Will=be going to と中学校の教科書で習ったと思います。基本的にはその通りです。
例えば、友達にとある映画をオススメされたとします。
A: That movie is very exciting! あの映画はすごくエキサイティングだよ!
B: |
基本的にはどちらで答えてもOKです。
ただ厳密に言うとネイティブの人は使い分けていたりもします。
これからその使い分け方を説明しますが、
英会話初心者の方はあまりこだわらないでください。
違いを気にしすぎて話せなくなったら本当にバカバカしいです。 どちらでも通じるのですから、始めはパッと口から出る方を使いましょう。 完璧主義をいきなり目指す文法信者に限って間違いを恐れて話せないのです。 (*文法は法律ではなくガイドメロディーです。 →こちらの記事を参照)
まず、まともに外人さんと話せるようになってから、ちょこちょこ使い分けていき英語を上達していくように心がけてください。 |
では、使い分け方ですが、
・基本的には心の中ですでに決めてる事はBe going to ・とっさにその場で決めた事はWillです。 |
例えば、マクドナルドのレジで
Would you like chicken nuggets as well? チキンナゲットも一緒にいかがですか? |
と聞かれて、「じゃあ、頂きます」というなら、
I’ll take it! |
とwillを通常使います。
これはとっさに聞かれて、とっさに決めたからです。
自分はチキンナゲットを買う予定は無かったからです。
逆に 「これからちょっと外出してくる!」と言うなら
I’m going out! |
です。I will go out. でもOKですが、外出する時は先に行き先を決めて「外出しよう!」と思ってから大抵行きますよね。なのでもともと決めていた事となるので I’m goingを通常使います。
<be going to の to は絶対必須ではない>
で、ひとつ気付いたかもしれませんが、
be going to の to は絶対必要というわけではありません。 |
例えば、
母: Hey, dinner is ready! 息子: I’m coming! (I’m going!) |
という具合にtoを付けなくても同じように使えます。
toが必要な場合というのは
I will read the book. ↓ I’m going to read the book. (I’m reading the book.) |
のように、後ろに動詞カテゴリーの単語(readやgoのように身体の動きと連動した言葉)が続く時はtoが必要となります。ちなみに I’m reading the book. のように言ってもOKです。I’m going toを省略した形です。
I’m reading. のような言い方は基本的には「現在進行形」ですが、未来形としても使えます。どうやって違いを聞き分けるか?それはシチュエーションで聞き分けます。 |
例えば、今説明した
I’m coming! (今行くよ!) |
という言葉も「いま来ている最中です」と現在進行形で考えたらちょっと変に感じますよね。だから「これから行くよ」の意味で言ってるんだなと分かるわけです。
もしくは
I’m reading the book tomorrow. |
のように後ろに日付や時間が入ってればこれからやるという事が分かりますね。このようにシチュエーションで現在進行形なのか未来形なのかは判断出来ます。
<口語表現:I’m gonna>
このサイトは英会話の文法を教えるサイトなので(受験英語サイトではないので)、口語特有の表現も教えます。よく映画などでI’m gonna go! のような表現を聞いた事があると思います。
I’m going to = I’m gonna (ガナ) |
と早口で言う事でtoが省略というか前のgoingと合体してる感じです。なので、
I’m going to go! I’m going! I’m gonna go! 行くよ! |
この3つ、どれもまったく同じ意味です。 省略の仕方が違うだけです。
I’m playing the TV game tonight. I’m going to play the TV game tonight. I’m gonna play the TV game tonight. |
と3つとも言ってる事は同じですが、
3種類の言い方があると覚えておくといいでしょう。
自分が言いやすいと感じるものを使えばいいです。
というわけでWillとbe going の使い分けは基本的には
・すでに決めてるか ・その場で決めた事か |
で使い分けたりしますが、必ずしもそれに当てはまるという事はありません。例外も沢山ありますし、あまりこだわり過ぎると、先ほども言った通り話せなくなるので、こだわらずパッと口から出る方をまずは使っていき、後は映画などを見ながら研究していくと良いと思います。
5. Willの複合技(canとwillを一緒に使う方法)
第2項で話した通り、基本的に1秒でも先の事に対してはwillを付けると言いました。
でも別の「助動詞」を使っている時はその必要は基本的にありません。
例えば、盲目の人が信号を渡れず困っているとします。
そこであなたが
I will help you. と言って、助けてあげてもいいですし I can help you. と言って、助けてあげてもいいわけです。 |
これから助けるという言葉だからといって、I will can help youとは言わないわけです。WillとCan、その他「Could Would Shall Should May Might Must」という同じ助動詞カテゴリーの仲間を同時に2つ使う事は文法上出来ません。
しかし、同時に使いたい時もあります。
例えば、「私は近い将来英語を話す事が出来ているでしょう。」と言いたい場合、
I’m speaking English well in near future. I can speak English well in near future. |
これらで言っても通じますが、この2つを合体させて言いたいですよね?
そこで合体させるとこうなります。
I’ll be able to speak English well in near future. |
同じ助動詞カテゴリーの will と can を1つのセンテンス内に共存させる事は出来ないので、
Will → be going to Can → be able to Must → have to |
のように助動詞カテゴリーではない言葉に変化させる事で、
一緒に使う事が可能になります。
You will have to pay tax from next year. あなたは来年から税金を払わなければならなくなるでしょう。 |
上の例なら、willとmustを同時に使いたいので、will have toとしてるわけです。
こんな感じで、組み合わせて使う事も出来ます。
6.映画のセリフからWillとBe goingを理解する
では、ここでは映画のセリフから実際にネイティブはWillやbe goingをどう使ってるかを見て理解を深めていきましょう。
Man of steel この映画はスーパーマンの映画ですが、スーパーマンがまだ幼少の頃のシーンで自分の特殊能力に怯え、突如学校の物置に閉じこもってしまった時に母親が来たシーンです。 母親:Clark, honey, it’s Mom. Will you open the door? 「クラーク、お母さんよ、ドア開けてくれる?」 |
このように、何かを頼むような時にやはりWill youは使われる事が多いです。
母親:How can I help you if you won’t let me in? 「もし私を入れてくれないのなら、どうやってあなたを助けたらいいの?」 |
このHow can I help youというセリフは受付嬢などもよく使ってきます。
「なにか私にできる事はありますか」という感じで、May I help youと基本的には同じものです。
で、ここで If you won’t let me in とWon’tが出てきました。後ろのletというのは特殊な言葉で「〇〇させる」のような言葉ですが、前項で話した通りtoが入ってないので、Wantではなく、Won’tである事を聞き分ける事が出来ます。
ロイス:Where the hell are you going? 「一体どこに行くのかしら?」 |
これは夜中にこっそり宇宙船に向かったクラーク(スーパーマン)を目撃した新聞記者ロイスがつぶやいた一言です。このthe hell というのは「いったいぜんたい」のような強調するスラングです。なので、Where are you going? と言うのと基本的に意味は変わりません。
→What the hell is this! の意味と4つの使い方ポイント
このように質問形式で「~をする予定かしら」のように聞く時は大抵 Are you going? とかIs he going? のように、be goingの方が使われます。もちろんWill you形式の時もないわけじゃないですが先ほどのWill you openのようにwill youだと頼む形の方が多いです。
母親:What are you going to do when you’re not saving the world? 「人助けをしてない時は何をする予定なの?」 |
スーパーマンの仕事は地球を守る事ですが、平和な時はあんたはなにか仕事をするのか?という事を母親が聞いています。
このセリフもWhat are you going to do と are you goingの形式で質問してますよね。なので、予定を聞く時はこの Are you going の形式で聞くと覚えておくといいと思います。
第3項でWillとbe goingの違いは「今決めたか、すでに決めてるか」という話をしましたが、この映画のセリフからもう1つのルールが見えてきます。それは
・意識的に何かをする予定なのかを聞きたいならbe going ・なんの意志も入っていないならwill |
とも言えるかもしれません。例えば、先ほどWhere are you going?というセリフがありましたが、人がどこかに向かうという事はほぼ必ず意志があるわけです。
無意識にフラフラするという事はあまりないですよね。例え散歩でも「散歩しよう」と思って散歩してるわけです。だから大抵の質問はAre you goingの形式なんだと覚えておくと良いかもしれません。
まとめ
さて、Willとbe going to の使い方、理解出来たでしょうか?
使い分けに関してはいろいろ小難しい事を書いてしまいましたが、判定材料に100%はなく、正直いろいろ映画の字幕などで、どちらがよく使われているか調べてみたりする事によってよりネイティブチックな話し方が出来ると捉えてください。
正直、話しながら「え~っとこれは予定的だから、be going toで~」なんて考えながら話すのは不可能です。そんな事を考えてるうちに会話は進んでしまいます。なので、映画や実際の会話などで外人さんの言い方を注意深く聞き「ああ、こういう時はWillが多いな。」のように相手の言い方から吸収して使い分けていくように心がけてください。
くれぐれも文法病や文法信者にだけはならないように!私はあなたに話せるようになってほしくてこの記事を書いています。なのに「文法的にこれは予定的だからwillは使っちゃいけない」のように勝手に曲解して話せなくなる人がまれにいます。そうは絶対にならないでください。あくまで今回の記事を参考にしながら英会話のガイドメロディーを掴んで頂ければと思います。
また下記の記事も参考になるので、合わせて目を通しておいてください。
→shallの意味<迷わず分かるShall we、Shall I、I shallの使い方> →Wouldの意味と使い方。口語的に考えれば簡単に理解できる! |