ここでは基礎文法単語Shallについて、その意味と実際の英会話での使い方を例も出しながら説明していきます。
Shallという言葉は皆さんの頭の中では
「Shall we dance」という映画のタイトルと連結して覚えていると思います。なんとなくそこから着想して使っていると思いますが、実際の会話では他の意味合いも含んでいますので、この記事でしっかり理解して使いこなせるようになっていってください。
1.Shallの文法上の属性
Will Can Could Should May Might Must would |
と同じカテゴリー(助動詞)に属します。
これらの単語はgo, comeなどの「動き」を「補助する」単語です。
I open. = 開ける I can open. = 開けられる。 I shall open. =開けよう。 |
とできる確率やニュアンスを付け足すのがshallなどの「助動詞」の役割です。
2.Shallの意味、使用法
実は昨今の英会話ではそんなにShallは頻繁に出てきません。なぜならWillなどの他の助動詞で同じ意味の事を大抵言えてしまうからです。
なので重要度は星2つとなっており、これを書いている私自信も普段の英会話で使いません。しかし、聞き取りのためにも使用法を理解しておく必要があります。
まず、皆さんがご存知の言葉の
Shall we dance? |
の通り、 Shallは「~しましょう!(一緒にしませんか?)」と提案する時に使えます。
例えば、会議などでひと通り人数が集まった時に、
Shall we (begin)? |
と言えば、「じゃあ、始めていいですかね?」といったようなニュアンスになります。
じゃあ、Shall weは解るけど、Shall I、 You Shallのような使い方はするのか? |
そしてそういう風に使った場合、どういう意味になるのか?というのが皆さんの悩みどころだと思います。実はShallはWillと同じ意味です。
<ShallはWillと同じ>
例えば、
Would you like to come to my house tomorrow? 「明日うちこない?」 |
と聞かれて、
I shall go. と答えれば、それは I will go. と同じ意味になります。 |
You shall~ の場合も同じで、You will~と同じ意味になります。
(正直ShallはIとWeにしか基本的には使いません。たまに歌の歌詞などでありますが)
そう、Willと基本的に使い方が一緒なので、Shallを使う機会は昨今は少ないです。
ちなみにShallの否定形でShan’tという言葉もありますが、正直普段の会話の中でこの言葉は聞きません。そして、よく日本の英語の教科書で出てくる言葉で
Shall I open the window? |
というのがありますが、これは例えば友達が家に遊びに来てくれたとします。そして友達がなんだか汗をかいているとします。そんな時に「あ、窓開けようか?(君暑そうだし)」という感じに使う言葉です。
Shall we なら、一緒に~しましょうか Shall Iなら、私が~しようか? |
というニュアンスです。
また似たニュアンスで使うパターンとして、
Should I open the window. 「窓明けた方がいいかな?(窓開けるべきかい?)」 |
とShouldを使ってもいいです。
「〇〇すべきですか?した方がいいですか?」
と聞きたい時は、Shouldを使う事をオススメします。 つまり、
Shall = Will であり、 |
なんだかよく分からなくなってきました?
そうです。なので、アメリカンイングリッシュでは特に
Shallは誤解を防ぐためにあまり使いません。
単純に未来の事ならWillを使い、
「~した方がいい」と言いたいならShouldを使った方が誤解なく伝わります。
唯一使うのは、Shall we?のように「一緒に〇〇しましょう!」と提案する時です。ただこれも「Let’s」や「Would you like」で代用出来てしまうので、無理に使う必要はありません。
・Shall we dance? ・Let’s dance! ・Would you like to dance with me? |
どれも同じです。
Would you like to open the window?と聞けば
「窓開けたいですか?」と同じく聞く事が出来ます。
3.映画のセリフからShallを理解する
では、ここまでの説明ではいまいちShallを掴みきれずにいると思いますので、実際に映画のセリフで使われているものを解説しますので、これでしっくり来るはずです。
The Hunger games : Catching Fire |
これはスノー大統領の孫娘が主人公カップルのアツアツぶりを見て、
「いつか私もこんなに誰かを愛せるようになりたいなぁ」と憧れている所に
スノー大統領が「お前もそうなるさ、うん、そうなる」 と答えているシーンです。
So you shallという言い方をしてます。まずこのshallは2項で説明した通り、willと一緒です。なので「君もなるだろう」と言ってるわけです。
使われているSoは So am I (私も)という言い方の変形的な使い方もしています。もともとSoは日本語の「そう」という意味合いでも使われます。なので、「君もそうなるよ。」と言っている感じですね。ちょっと特殊な使い方ですね。
Star trek
(邦題:スタートレック)
カーク: How do you know my name? 老人: l have been and always shall be your friend. |
これはとある惑星でカークが老人と出会うシーンで、なぜかその老人はカークの事を知っています。そこで「どうして俺の名前を知ってる?」と聞いています。それに対して老人は「昔もそしてこれからもいつだって僕は君の友達だからさ」と答えています。
l have been and always shall be your friend. このShallもWillで考えれば分かりやすいと思います。I have beenで「今まで」を表現し、Shall be your friend で
「これからも友達である」と表現しています。なので、ずーと友達じゃないか!と言ってるんですね。
Star trek into darkness カーン: 「君(の船)を破壊しようか、スポック。それとも私の欲しいものをくれるかい?」 |
今度のはカーンがスポックと人質交換の交渉をしているシーンです。
人質くれないなら、君を宇宙船ごと消し炭にするよ!と脅してるわけです。
このShall I destroy you? ですが、第2項で話した通り「~しようか」の意味ですね。
直訳すれば「私が君を壊してやろうか?」という感じです。
うまく理解できない場合は、Should I destroy you?で考えてみましょう。
「(言う事を聞かないなら)君(の船)をまず破壊すべきかな?」というニュアンスです。
カーク: Where shall we go? |
これは意味解るんじゃないでしょうか?「どこに行こうか?」と隣のスポックに聞いています。
Shallを使う時はやはりこのShall we?の形が基本ですね。一緒に何かを始める時に「しようか?」という意味合いで使うパターンです。「船のみんなで一緒にどこに行こうか?」と話しているわけです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?Shallの使い方理解出来たでしょうか?映画のセリフを拾ってて気付いたのは、最新の映画ほどやはりShallが使われているシーンが少ないのと、使ってるキャラクターも老人キャラや過去からやってきた人や時代劇ものなど、やはり古い時代の人が使ってる印象が強かったです。
Shallという単語を使うとしたら、やはり「~しよう」と提案する時が一番の多いでしょう。そしてもし相手がShallを使ってきて、意味が分からなかった場合は、WillやShouldに置き換えれば理解できるという事です。
そのポイントだけ覚えておけば、バッチリShallも使いこなせるでしょう。
また下記の記事も参考になるので、合わせて目を通しておいてください。 |