ここでは、anyとsomeの違いや具体的な英会話での使い方を説明していきます。
この2つを使いこなす事は初心者英会話にとってとても大事な事です。someとanyは一体なにが違うのか?someone, anything, anywhereなど変化するとどういう意味になり、どういう時に使う必要があるのか?この記事でしっかり理解していってください。
1、anyとsomeの意味と使い方
基本的にanyもsomeも「何か」という意味があるのですが、使い方が微妙に違いますので、実際の例題をまずは見て頂きます。
例えば、スーパーに行ってペンを買いたいとします。店員に聞きます。
Do you have a pen? |
例えばこの3つ、聞いてるニュアンスが微妙に違います。
Do you have a pen?
Do you have some pens?
この2つはどちらも単純に「ペン置いてますか?」と聞いています。どちらで聞いても基本的には意味は一緒です。そして
Do you have any pens? も同じく「ペン置いてますか?」と聞いているのですが、ニュアンスとしては、「どんなペンでもいいので置いてますか?」と聞いてる感覚になります。つまり「ボールペンでもマジックでも何色のペンでもなんでもいいから、とにかくペンの類いはこの店に置いてますか?」というニュアンスになります。
ようは、
・数に重点を置いているのが a と some ・種類に重点を置いているのが any |
という事です。
ただ、繰り返しますが、どれで聞いてもいいのです。
言葉の裏に流れているニュアンスが微妙に変わるのです。
まだぼんやりとしか分からないと思いますので、
他の例も出して、さらに理解を深めてもらいます。
<anytime, sometimes の違い>
例えば、あなたと仲の良かった友達が結婚してしまい、最近疎遠になりがちだとします。ひさしぶりに会った友達が言いました。
You can come to see me anytime! You can come to see me sometimes. |
この2つも微妙に違います。
anytimeの方は「遠慮しないでいつでも会いに来てよ。」という感覚です。
sometimesの方は「たまには会いに来なよ」という感覚です。
最初のペンと同じで、sometimesというのは「時々は」と「数(会う回数)」に重点を置いています。しかしanytimeは「いつでも(どんな時でも)」、先のペンの例なら「どんなペンの種類でも」と『どんなでも』という感覚なわけです。
<Any questionsの意味>
*ちなみに最初の
このAny questions?の意味ですが、
これは「なにか質問ある?」という意味です。
Do you have any questions?の略です。
I have a question. I have some questions. Do you have any questions? |
自分から質問する時に「I have any questions」とは言いません。なぜなら
「なにか質問あるんですが」というのは意味がちょっと分からないからです。
質問する時にはすでに質問の内容が心の中で決まってるわけです。
その質問が1つだけなら、a questionだし、2つ以上ならsome questionsなわけです。
逆に「質問ありますか?」というのは、ゼロかもしれないし、いっぱいあるかもしれないし、どんな質問かも分からないわけです。だからany questions(なにか質問)と聞くわけです。
ちなみに、any と some は様々な単語と合体します。
anyone (anybody) = 誰か Someone (some body) = 誰か everyone (everybody) = みんな no one (nobody) = 誰でもない
anytime, sometimes |
のようにです。
それぞれを使って例を出して理解を深めて行きましょう。
2.anyone (anybody)、 Someone (some body)の使い分け
例えば、道端で倒れている老人を見かけたとします。
あなたはその老人に声をかけますが、意識がありません。
そこで通行人に向かって叫びます。
Can anyone call an ambulance? 誰か救急車を呼んでくれませんか? |
この場合は、anyone(anybody)を使います。
今度は老人が病院で目を覚ました後、看護婦さんに聞きます。
老人: Why am I here?
看護婦: Because you were fainting on the street & someone helped you. |
今度は看護婦はsomeone(somebody)を使っています。
この違い分かりますか?
まず、最初のanyoneは「誰でもいいから救急車呼んで」と道端の不特定多数に呼びかけています。逆に次のSomeoneは「とある人(誰かは分からないけど、何者かが)」と言う意味で使っています。
つまり、anyone の「誰か」というのは不特定であり、逆にsomeoneの誰かは「特定のだれか」であるという事です。頭がこんがらがると思うので、さらに例題を出して理解してもらいます。
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例えば、会社の同僚が旅行のお土産のお菓子を買ってきて、会社の空いた机の上に置きました。そして「誰でもこのお菓子食べていいですよ」というには、
1.Anyone can eat this snack! 2.Someone can eat this snack! |
のどっちが正しいと思いますか?上の例も見て、考えてみてください。
Anyone can eat this snack!
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なんでか分かります?これは「誰でも」と不特定の誰かを指しているからです。
ようは、会社内にいる、Aさん、Bさん、Cさん、社長、後輩、同僚、誰でもOKですよと言っているので、anyoneです。
逆に例えば、自分の机の上に置いておいた自分用のお菓子が突然無くなっていたとします。
A: Where is my snack? B: I think someone ate it. A: Who? B: I don’t know.
「俺のお菓子どこ?」「誰か食べちゃったみたい」 |
こういう場合は、someoneです。
なぜか?お菓子を盗んだ誰かは「1人」だからです。誰かは分かりません。でも盗んだのは特定の1人なのです。
最初の老人が倒れてた例も一緒です。「誰でもいいから救急車呼んで」というのは、通行人のAが呼んでも、Bが呼んでも、Cが呼んでも、誰でも良いわけです。だからanyone。
逆に老人を助けたのは「1人」なのです。Aでも、Bでも、Cでもなく、最初に発見したあなたなのです。でも看護婦はあなたの顔も名前も知らないのでSomeoneと表現したわけです。 どうですか?ちょっと分かってきました?
I like someone. |
と言ったら、
「私はある誰かさんを好きである=好きな人がいる」
という意味になります。逆に
A: What kind of guy do you like? どんなタイプの男が好きなの?
B: I’ll love anyone who loves me. |
のように、「誰でも良い」なら「anyone」、特定の誰かなら「Someone」という事なんです。
<補足>
例えば、家族に向かって「誰か手伝ってくれる?」と頼む場合
Can someone help me? Can anyone help me? |
どちらを使ってもOKです。この場合、どちらかというと、Someoneの方が適してます。
しかし、こういうと、最初の説明と食い違って混乱すると思うので、補足すると、
今回のように、家族に向かってのように、
特定された少人数に向かって「誰か」と頼む場合は「someone」を使い、
最初の道端で助けを求めるような
不特定多数に向かって「誰か」と頼む場合は「anyone」を使う傾向があります。
3.anything, somethingの違い
1. I wanna eat anything. 2. I wanna eat something. |
のどちらだと思いますか?よーく考えてくださいね。
実はこれは
ちょっとむずかしかったと思います。もし、I wanna eat anything.と言ってしまうと 「なんでも食べたいなぁ」という意味不明な言葉になってしまいます。
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例えば、
What do you wanna eat? なに食べたい? |
と聞かれて、「なんでもいい」と答えるなら
Anything is OK. I can eat anything. なんでもいいよ。なんでも食べれるから。 |
と答える事が出来ます。
ここで「辛いものが食べたい」というなら、
I wanna eat something spicy. (I wanna eat spicy food.) |
などと言う事が出来ます。
「辛い何かが食べたい」という意味だからです。
「なにか」ならsomethingであり、「なんでも」ならanythingという事です。
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他にも例を出すと、例えばあなたの部屋に刑事が来て昨日近くであった事件の事を聞いてきたとします。
あなたが何も知らないなら
I don’t know anything. |
と言います。
逆になにか知っているのなら、
I have a something to tell you. あなたに伝える事がある。 |
と言ったりします。
anythingは「なんでも」という意味ですが、notが付く事で「なんにも」になるわけです。逆に「なにか」知ってる事があるのならsomethingなわけです。
Somethingに関しては他にも「驚き」の意味など様々な使い方があります。
→Somethingの意味を解説したこちらのページも合わせてお読みください |
4.anywhere, somewhereの意味
ここまで来ればだいぶanyとsomeの違いが分かってきたと思います。
じゃあ今度は「どこか行きたい?」と聞くには
・Do you wanna go anywhere? ・Do you wanna go somewhere? |
のどちらでしょう?
上のanything,somethingと基本的に同じです。
正解は
それに対して「どこでもいい」というなら、
Anywhere is OK. I can go anywhere. |
と答えられるわけです。
それ以外にも例えば 「どっかカメラが安く買える店知らない?」と聞くとき、
Where can I buy a camera at a low price? |
と聞いてもいいですし、もしくは
Do you know somewhere I can buy a camera at a low price? |
とsomewhereを使って聞く事もできるわけです。
まとめ
Someとanyの違いをもう一度まとめます。
Some =「なにか」「だれか」「どこか」のような意味でありつつ「あるもの」「ある人物」「ある場所」のように特定の1つを意味している *ただし、数を表現する時は複数を指す。
any = 「なんでも」「だれでも」「どこでも」のように、不特定に言いたい時に使う |
という事です。この2つの使い分けができると、会話がとても楽になります。理由は言いたくない事をsomeやanyで伏せながら話せるからです。ハッキリ物事を言いたくない時やあやふやな表現をしたい時に非常に役立つ事が今までの例題で分かったと思います。
ぜひ使いこなせるように自分でも some, any を使ったセンテンスを今すぐ考えてみましょう。自分でセンテンスを作る事で使い方を理解でき、あとで口からパッと出るようになります。ぜひ使いこなせるように練習してみてください。
また下記の記事も参考になるので、合わせて目を通しておいてください。 |