ここでは、There is, There areの具体的な使い方や使い分け方、どういう時に使うのかなどを解説していきます。
there is, are どっちを使えばいいのか文法的に分からなかったり、It’s〇〇の言い方とThere isの言い方ではどう違うのかなど、結構迷う部分も多いと思いますので、その辺を分かりやすく使い分ける方法を解説していきます。
そして英会話初心者でも簡単に使えるネイティブおすすめのズル技も教えます。
1.There is There areの基本的な使い方
There is, There are は「ある、いる」の意味で使われますが、今ひとつピンと来ない人はIt’s~の言い方となにが違うのかが頭でハッキリせず、使いづらいと感じるのだと思います。自分がそうでしたので。
実際、There is, There are は必須の言い回しというわけでもなく、言い換えが効くのです。例えば、スーパーで「頭痛薬ありますか?」と聞く場合、
Are there any painkillers? と聞く代わりに ↓ Do you have any painkillers?と聞いても良いわけです。 |
実際の所、上記のような人と人とのやりとりでは無理にThere isで文章を組み立てなくても、普段得意なI haveの言い方でほとんど言えてしまうわけです。
例えばスーパーで頭痛薬が売ってなかった事を帰ってきた後に親に報告するなら、
There were no painkillers in that super market. There weren’t (any) painkillers in that super market. There were no painkillers left in that super market. |
などと言ってもいいですし、
That super market didn’t sell painkillers. They didn’t sell painkillers. Painkillers were sold out. |
などと表現する事も出来ます。
特によく使われる売り切れの言い方としては
There’s no painkillers left. |
のような言い方です。
There’s no 〇〇 left という言い方で「もう残ってない」という表現になります。
*本来、上の文章は文法的にはThere’sではなく There are ですが、結構ネイティブもThere’s の形で気にせず使ったりします。これについては次の項で解説します。
では他に There is はどんな時に使う必要があるかというと「誰(の物)か分からない時などです。」
例えば会社の新人に頼み事をします。
There is a woman in the room 205. Can you pass her this document? 205号室に1人の女性がいるから、この書類を渡してきてくれないか? |
なぜこういう頼み方になるかというと、新人はまだ会社の事をほとんど知りませんから、その女性が誰なのか知りません。そして205号室で女性が働いてる事すら知らないわけです。なので、上記のような言い方をする事で、新人にも状況を明確に説明できるわけです。
もし、205号室で働く女性をすでに新人が知ってるなら、
Can you pass this document to the woman in the room 205? |
のように頼めばいいでしょう。ようは There is は何も知らない時や、初めての時に基本は使う言い方なんです。
例えば、
You know? There is a new shopping center near the central station. 知ってる?セントラル駅の近くに新しいショッピングセンターが出来たんだよ。 |
こんな感じでまだ相手が知らないかもしれない新鮮な情報を提供する時に There is を使うんです。ただ、もちろん他の言い方が出来ないわけではありません。
You know? A new shopping center opened near the central station a few days ago. |
のように言ってもOKです。
<It’s との違い>
A: There is a problem with my phone. The display is so dark. 僕のケータイおかしいんだ。画面が暗くなっちゃってて。 B: It’s not a problem. You can change brightness in the settings menu. |
Aの言い出したThere is a problem.というのは、問題がある(問題が起きた)という事を言っています。それに対して、Bは「それは問題じゃない」と言っています。Bの「それは」=Aの問題を指しているわけです。「『Aの問題』は問題じゃない」と言ってるわけです。It’sというのは、なにかしら指し示す対象があるわけです。
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例えば、テレビ番組を見ながら
It’s boring. |
と言ったら、「それはつまらない=TV番組がつまらない」と言ってるわけで、It’sはテレビ番組を指してるわけです。このようになにかしらIt’s には「それ」になるものが含まれています。
It rains や it’s raining のように、雨のように対象がない場合もありますが、雨の場合は、空が対象と言えなくもないでしょう。
また、It will rainの代わりにThere will be rain. のように言う事もあります。
雨があるでしょうと言っても正しいので、There is をThere will beとして、このような表現をする事も可能です。
If there is rain on the trip, we should cancel to go to the mountain. もし旅行中雨が降ってきたら、山へ行くのはキャンセルしよう。 |
こんな感じで、There is を使う事も可能です。
2.There is, There areどっちを使うべき?
さて皆が迷うのが、There is, There areどっちを使うのが文法的に正しいのかという境目ですよね。ここを説明していきます。
まず基本的にはbe動詞のルールと一緒で、
1人(ひとつ)ならis 2人(ふたつ)以上ならareを使います。
There is a guy in the room. There are some people in the room. |
で、ここで例えば数えられないものなら、isを使います。
例えばスーパーで店員さんに「牛乳ありますか?」と聞くなら
Is there any milk? |
とisを使います。
ただ基本的にanyを使う時は最後が複数になるので、
Are there any fruits? |
のように数えられるものの場合はareを使います。
否定形も同じで、
There are no fruits in this store. There is no milk in this store. |
のような形になります。
*使い分けるポイント* 基本的に買い物などで使う場合は、apples, fruits, snacks, などと複数で使う場合が多いです。なので、Are there any の形で質問するパターンの方が多いので、基本をAre thereで覚えておきましょう。液体や粉類など数えられないものには Is there を使うと覚えておくと、口から出やすいと思います。(と言っても買い物だったら、Do you haveで聞いた方が使い分けも必要ない上、自然ですが) |
また、例えば、
Is there a problem? (問題ありますか?) There is nothing wrong with your computer. (君のPCに異常はまったくない) |
のように、「物」や「人」ではない、「事」に対してはIsを使うという事を覚えておくと、さらに口から出やすいでしょう。
ただ、このThere is, There are のとっさの言い分けというのは本当に難しいもので、ネイティブも実際の所完璧に言い分けてるわけではないのです。 |
実際のところはThere’s という短縮形で、数を気にせず使う事が多いです。
これは実際ネイティブの人がそう明言していました。
「え、ネイティブが使い分けてないなんて嘘でしょ?」と思った方、
では実際の映画のセリフで確認してみましょう。
Inception |
このセリフも本来ならThere are ~thieves.となるべきでしょうが、There’sと使っています。
Dredd |
こっちはイギリス製の映画ですが、これも8人が階段にいると言ってるので、文法的にはThere areを使うべきなわけです。 でも、There’s を使っています。
そう、アメリカ英語だろうが、イギリス英語だろうが、どっちも実は「There’s」と訳した形なら、数を気にせず使ってたりするわけです。まあ質問文だと省略形がないので、必然的に使い分ける必要性も出てきますが。
というわけで基本的にはこの省略形を使っていくのが、is areを使い分けなくていいので、一番話しやすいと言えます。
3.There is there. Thereが2ついる時
「そこにある」「そこにいる」と言いたい場合は、Thereが2つ必要になります。
Be careful! There is a dog in there. 気を付けて。その中には犬がいるから。 There is a bus stop there. |
最初のThere is は「ある、いる」だけを意味していて、「そこ」を意味してるわけではないので、上記のような場合はThere is there の形になります。
4.There will beなどの時制
もちろん、There is の形も時制などの変化があります。
例えば、「来週花火があるんだよ」というなら、
There will be fireworks next week. |
という風にThere is とWillを合体させた形を使ったりします。
逆に先週花火があったと言いたいなら、
There were fireworks last week. |
現在完了形の場合は、
There have been fireworks. |
となります。
There is → there has been There are → there have been |
となります。ちょっとこれはややこしいですが、そうそう使う機会はないので、安心してください。
それ以外にも
There must be a secret. 秘密があるに違いない |
のような使い方も出来ます。
5.複合技
例えば森の中でなにかが周りを飛び回っているとしたら、
There is something flying around. |
と表現する事ができます。
これは、
There is something. =なにかがいる it’s flying around. =それは辺りを飛んでいる |
の2つの文章を合体させた形です。
こういった使い方もよくしたりします。
There is something I have to tell you. あなたに言わなきゃいけない事がある。 |
このように[something(とある事)]がある、その[something]は言わなきゃいけない事だ
のような表現方法もありです。
I have to tell you something. と言った方がシンプルで簡単ですが、
There is で始める事も可能です。
まとめ
そんなわけでThere is, There are の使い方、理解出来たでしょうか?
難しいと感じる場合は無理にThere is の形で言わなくてもI have の形などでたいてい代用できてしまうので、言葉がパッと出ない時は発想の転換をして別の形で言うのも手です。
また話した通り、これはネイティブでも is are で迷ったり間違えたりする事があるわけで、あまり間違えを気にしすぎて話せなくならないように気を付けてください。まずは使い方を理解し、徐々に is are の使い分けも実践の中で練習していくようにしていきましょう。
また下記の記事も参考になるので、合わせて目を通しておいてください。 |