英会話が初心者が必ずぶつかる壁として、Are you なのか Do youなのかというのが分からなくなるというのがあると思います。
ここでは、この2つをうまく使いこなすコツを話して行きたいと思います。
1.Do you を使う時は「身体を動かさない動き」の時
まず、すごく基本的な事から言うと、
Do youを使う時というのは、「動詞(動きを表現する単語)」を使う時です。
動詞というのはDoの仲間です。例えば、
go, come, do, ask, hear, listen, watch, see, look, like, want, bring, take, have… |
などなどの身体の動きと関連する言葉達の事です。
*正しbe(is am are)はここでは除く
例えばGoだったら「行く」という動きですよね?そういうなにか「する」単語の事です。
ただ、じゃあこれらを毎回Do youで使うか?というと案外そうでもないんです。
例えば今言ったgoはほとんどDo you go とは言いません。
使うんだったら、
・Will you go? =そろそろ行くの? ・Are you going? =そろそろ行くの? ・Can you go? =行けるの? ・Did you go? =行ったの? |
などのようなパターンです。確かに過去形のDid youではよく使いますが、Do youではほとんど使いません。なぜか?
例えば、これからどこかに行くのか聞きたいなら、
Where are you going? とか Where will you go? だからです。 |
そしてどこに行ってたか聞きたいなら、
Where did you go? Where have you gone? (実際はWhere have you been?の方がナチュラル) |
を使うからです。そう、普段の行動に対してあんまりDo youって使わないんです。
<時制とDo youの立場>
これから〇〇する?(未来形) 今〇〇やってるの?(進行形) もうやった?(過去形、完了形) | Are you going to~?, Will you~? Are you ~ing? Did you~?, have you ~? |
ごらんの通り、普段の生活の行動にDo youって使わないんです。
使うとすれば「習慣」だけ(あとで説明します)
「え、でもさっきDo youは動詞に対して使うって言ったばっかりじゃん!」
と現在パニックだと思いますが、例えば
・Do you like this? = これ好き? ・Do you want this? = これ欲しい? ・Do you need this? = これ必要? ・Do you know this? = これ知ってる? ・Do you understand? = 分かる? ・Do you have this? = これ持ってる? ・Do you feel hot? = 暑さを感じない?(暑い?) |
という具合に、動詞の中でもどちらかというと身体の動きではないものに Do you は使われる傾向にあります。
例えば、LikeやWantのような単語、これらは「hungry」や「beautiful」のような「感情を表現する単語」の仲間に一見思えますが、英語の世界では「好く」「欲しがる」のような動きとして捉えられます。
こういう「動きっぽくない動詞」が大抵はDo youで始まるという事です。
案外Do youで聞く事って少ないです。
上の例以外でDo youを使う時というのは習慣を表す時です。
Do you speak English? = 英語を普段話しますか? Where do you live? = どこに住んでますか? What do you do? = 普段なにをしてますか?=仕事はなんですか? What time do you sleep? = 普段何時に寝ますか? |
こんな感じになにか普段当たり前にやってる事(習慣)を聞く時に使ったりします。
じゃあ、今度はどういう時にAre youを使うか考えてみましょう。
→習慣の意味が分からない人は現在形の解説記事を読むと分かります
2.Are you を使う時
Are youを使う時の基本は、
・感情表現時 ・何者 ・進行形 |
の3つが基本です。
<1番基本的な事>
単純に You are hungry. のように、肯定文の時に「is am are」が入る時は質問文の時にもAre you hungry?「is am are」が必要という事です。 逆に肯定文の時にYou like chocolate. のように「is am are」が入ってない時は、質問文の時にも「Is am are」は入りません。もちろんDo you like chocolate?です。 |
それを踏まえた上でまずAre you は感情表現時に使います。
・Are you hungry? = お腹空いてる? ・Are you crazy? = あたまおかしいの? ・Are you angry? = 怒ってるの? ・Are you sleepy? = 眠いの? ・Are you happy? = 幸せ? |
のように、相手の今の気持ちを聞く単語(形容詞)を使うなら Are youです。
*どの単語が動詞だとか形容詞だとかというのは辞書を見れば書いてあります。
さて、もう1つのAre youを使うパターンとしては、ingを使う時です。
・Are you going home now? = 今から家に帰るのかい? ・Are you going to study tonight? 今夜は勉強する予定かい? ・Are you walking now? = (電話での会話で)今歩いてるのかい? ・What are you doing? = なにをしているの? ・What are you eating? = なにを食べているの? ・What are you watching? = 何を見てるの? |
つまり
・Are you going のように、なにかこれからやるの?という未来形の時 ・Are you walking のように、してる最中ですか?という進行形の時 |
にAre youを使うわけです。
最後に「何者か?」を聞くようなパターンでもAre youです。
A: Are you Michael? = あなたはマイケルさんですか? B: Yes, I am Michael. = はい、私がマイケルです。 |
こういうパターンですね。
Are you single? = あなたは独身ですか? Are you a doctor? = あなたは医者ですか? Are you a bad person? = あなたは悪い人ですか? Are you 18 years old? = あなたは18歳ですか? How old are you? = あなたは何歳ですか? |
相手にどういう人なのか聞く時、何者なのか聞く時は「Are you」です。
この3パターンがAre youの基本なのです。
ではちょっと練習してみましょう。
3.Are youとDo youを見分ける練習
Do youを使う時は
・感情的な動き ・習慣を聞く時 |
Are youを使う時は
・相手の気持ちを探る時 ・予定を聞く時 ・現在してる事を聞く時 ・何者なのか聞く時 |
という6つの基本を押さえて次の問題に答えてください。
<問題>
では、イヤフォンをしてる友達に「何を聴いてるの?」と聞くには、Do you、Are youどっちを使いますか?
まず、これは上の6つのポイントのどれに当てはまるでしょう?聴くはListenです。「聴く」という行為はLikeのような感情的な動きというよりは、単純にGoのような動きですよね。そして習慣を聞いてるわけでもなくて、「今、なにを聴いてるのか?」を聞きたいわけです。
で、「なにを」ですからWhatを最初に付けます。
listen は通常 listen to とセットで使うため、最後にtoが付いています。
*じゃあ、Do you listen to の形は使わないのか?というと使いますよ。
Do you listen to music? と言ったら「普段音楽を聞きますか?」「普段音楽を聞く習慣がありますか?」という事を聞いてるわけです。でも今回の質問は「今」ですから、進行形を使うわけです。
<問題2>
明日はあなたが主催するパーティーの日です。友達に「明日、君はパーティーに来るかい?」と聞くにはDo you, Are youどちらで聞けばいいですか?
これは明日の予定ですよね?つまり未来の事を聞く形式を使うわけです。
じゃあもう分かりますよね?
と聞くわけです。
<問題3>
道端で見知らぬ男性が声をかけてきました。あなたの事を知ってるような口ぶりです。よく見ると昔近所に住んでたKenに似ています。「あなたはKenですか?」と聞くにはDo you Are youどっちを使いますか?
これも難しくないですよね?誰か?何者か?を聞く時はもう分かりますよね?
<問題4>
Kenに「今どこに住んでるんですか?」と聞くにはAre you, Do youどちらを使えばいいでしょうか?
ちなみにこれ、答えが2つあります。「どこ」ですから、Whereから始まります。
Where are you living now?
です。正直どちらでも良いです。
住んでる、住んでいる、の違いですから、どちらで聞いてもOKなのですが、もちろんAre youを使うなら、後ろがLivingになるというわけです。
4.Are you, Do youを使い分けるコツ
というわけで、ひと通りの違いは解説しました。
まず、使い分けに慣れるプロセスとして、
<1.まず使いたい単語が「動詞」なのかどうか辞書で調べる>
この「〇〇詞」っていうのは別に覚える必要はないです。ただその単語が「Doの仲間」なのかを知っておく必要はあるのです。Doの仲間なら、Do youなのです。そうでないならAre youなのです。
<2.間違えを恐れずセンテンスをまずは作ってみる>
例えば、Are you going home? を間違えてDo you going home?と言ってしまったとします。で、ここで「ああ、ここはAre youを使うべきだよな」と気付いて次回から気を付ければいいわけです。
ちなみにDo youと間違えてしまっても大抵意味は相手に通じます。最初から完璧なんて無理なんですから、最初はむしろ間違えを恐れず発言し、あとで「今度からここは気を付けよう」と修正を繰り返して成長していくのです。
間違えを恐れてなにも言わないというのが一番成長出来ない人のパターンです。
言ってる最中に気付いたのなら、「Do you g…oh, Are you going…」のようにすぐ言い直せばいいのです。
よく言い間違えるセンテンスに関しては正しいセンテンスを紙に書くなりして何度も復唱して刷り込みましょう。
我々が自然に「私は」「私が」の違いを気にせず使い分けられるのは刷り込まれてるからです。
だからこういうのに関しては最終的に刷り込んでいくしかありません。
(だからと言って今まで第1項から説明してきたような使い分けの「意味」を理解してもいない人がセンテンスの暗記を繰り返すのは愚の骨頂です。それでは自分でセンテンスを作る力が養えないからです。)
というわけで、使い分けのルールを理解した上で、最終的にはシャドーイングなどを繰り返して練習して慣れていくのが一番です。
子供の頃、箸を使えなかったのに練習を繰り返してくうちに無意識に使えるのと同じです。間違えを恐れずまずは”使ってみる→修正する”を繰り返してください。必ず話せるようになりますので!
<質問形式はDo you Are youだけじゃありません>
実際の英会話では、Do you Are youよりも
Can you? Could you? May I? Would you? Should I? Shall we? |
などの「助動詞」と言われるCanなどを組み合わせた質問の方がよっぽど使います。
「Do youとAre youだけだと私の聞きたい事がいつも聞けないんだよなぁ。。なんでだろう?」と感じてる人は間違いなくこの助動詞の質問を理解してないと思われます。
下記の助動詞の使い方記事もしっかり確認して自力で英会話できるようにしていきましょう。 <助動詞>
<動詞> |
最後にこのポスターの意味ですが、
Are you doing all you can?
あなたは自分のできる事を全てやってますか?
という意味です。第2次世界対戦時のポスターらしいです。
妥協するな!できる限りやれ!って感じのスローガンですね。