量が多い、少ないを表現する時に、more than 5kg, less than 5kg のような表現を聞くかもしれません。しかしこれらには実際に5kgは含まれるのかが曖昧で分かりづらいと思います。
ここでは、more than, less thanの量の定義と、この曖昧さを解消するネイティブ的な言い方を解説します。
<less than, more than に含む数字>
例文を見てください。例えば郵便局に小包を頼んだ時にこう言われました。
Your item must be less than 5kg. あなたの荷物は5kg以下である必要があります。 |
つまり、5kg以上は運べないと言っています。
さてこの場合、5kgは含まれるのかというと含まれません。
つまり、4.999kgまではOKだけど、5.000kg以上はダメという事です。
もしくは、あなたがレストランの席を予約するとしましょう。
If your group is more than 5 people, we give you a discount. もしあなた達が5人以上なら、ディスカウントします。 |
これも実際は5人は含まれず、6人でなきゃ割引されないという解釈の時も結構あります。(え?おかしくない?)
そう、こんな言い方されたら非常に分かりづらいですよね? なので実際は上記のような言い方ネイティブはしません!もっと分かりやすい言い方があるんです!
これは、海外のスーパーのレジに書かれたサインです。
<Express> 10 items or less
この意味分かりますか?
これは「あなたが10個もしくはそれ以下の物を買うなら、この特急レジを使えます」という意味です。
海外のスーパーでは下の写真のような一気買いが珍しくありません。ゆえにレジの行列で前の人がこんなんだと泣きたくなります。そこで、スーパーは[express cashier]を大抵備えています。
あなたがジュース3本とか、ガム1個など、10個以下の少量を買うなら、このレジを使ってくださいと、少量アイテム用のレジが備え付けられてるわけです。
で、この表示のように、ネイティブは 10 or less のような言い方をする事で、紛らわしさを無くしてるわけです。
これを「less than 10items」と書くと「10個はOKなのか、それとも9個以下なのか」と迷ってしまうわけです。
なので、先ほどのような団体割引のような場合も
If your group is more than 5 people, we give you a discount. △ ↓ If your group is 5 people or more, we give you a discount. ◎ もしあなたのグループが5人かそれ以上なら、ディスカウントします。 |
と言うのがより分かりやすく、正しいわけです。
My car can carry 5 people or less include a driver. My car can carry 5 people or fewer include a driver. 私の車は運転手を入れて5人以内なら運べます。 |
このように、明確に数えられる物に対してはfewerを使ってもOKです。文法的には数えられる物に対してはfewerを使う方が正しいですが、先ほどのスーパーの看板からも分かる通り、lessは口語的には万能になんでも使えます。
If you eat 3 eggs or more per day, I think it’s unhealthy. If you are 5years old or older, you can ride. We can carry up to 15kg. |
このようにup to 15kg のような言い方の場合は、最大15kgという意味なので、15kgも含みます。荷物の重さの場合はこのUp toが使われる事が多いです。
<no more than, no less thanの場合>
more than 5 people が5を含まず、6人以上を指すのに対して、
no more than 5 people というと、5人までならOKだけど、6人以上はダメだよという意味になります。
less than 5 people (fewer than 5 people) が5を含まず、4人以下を指すのに対して、
no less than 5 people (no fewer than 5 people)というと、5人以上いるならOKだけど、4人以下はダメだよという意味になります。
これについては、こちらの記事で解説しています。 |
そんなわけで参考になりましたでしょうか。