映画のセリフでもやたら出てくるWell。ただいざ自分で使おうとするとイマイチ使い方が分からなかったりすると思います。
ここでは、Goodとの違いから、相槌などで使うWellまでWellを徹底的に解説していきます。
1.wellとgoodの違い
Wellというのは、基本的にはGoodやNiceと同じで、「良い」という意味があります。
ただ、どちらかというとWellは健康面に使われる傾向にあります。
例えば、友達が旅行先で、
I’m feeling good! |
と言ったなら 「気分がいいね!気持ちいいね!」という意味になります。
逆に、旅行中スピード違反で切符を切られたとしたら、
I’m not feeling good! 今、気分が悪いんだ!(機嫌が悪い) |
と言えるわけです。
では、Wellはどうかというと、例えば旅行中車に酔ってしまったなら、
I’m not feeling well. 気分が良くない。 |
Now I’m feeling well. (Now I’m feeling better.) 今は気分は良いよ。 (さっきよりましになった。) |
と言います。
つまり、
・Goodは感情的な「気分が良い」で使われる傾向が強く、 ・Wellは「体調が良いかどうか」を伝える時に使います。 |
また健康面以外のwellとgoodを比べてみましょう。
Your English is very good! You speak very good English! You speak English very well! |
どれも言ってる事は同じで「英語うまいね!」と言っています。では、これらの違いを説明します。
<〇〇 is good>
まず、〇〇 is のパターンとしては、ここは通常 good が来ます。
健康面の場合は、He is well. のように言えば「彼は元気です」のように表現できますが、健康面以外の事は大抵 good です。
This medicine is good!この薬いいね!(効くね) This earphone is good!このイヤフォンいいね!(音がいいね!) This phone is no good!このケータイイマイチだね(機能が良くない) |
などのようにGoodを使います。This medicine is well. とは言いません。
どういう事かというと、Goodと言うのは単純にそのモノが「良い、悪い」を言ってるのですが、 wellというのは、「良く〇〇する」という感じです。
上記のように「〇〇が良い」と言ってるわけではなくて「よく〇〇する」と言う時に使うわけです。
2.過去分詞と合わせて使う。<受け身のwell>
「よく出来ました」という意味でWell done!と言ったりしますが、
wellは過去分詞とくっつけて使う傾向があります。
例えば、doneというのも、do-did-doneと doの過去分詞です。
I heard it’s a well paid job. What is the most well known anime in Japan? |
第一項では、〇〇wellという感じで、語尾にwellが付くものがほとんどでしたが、逆に前に付く場合は、well + 過去分詞の形がよく使われます。つまり、
Chop the garlic well. = にんにくを細かくなるまでよく刻んでくれ。 Use well chopped garlic. = 細かく刻まれたにんにくを使います。 |
のように、受け身の時にwellを前に付けるという事です。
3.Well を単体で使う時<感服、相槌>
映画のセリフでも「Well,」というセリフがいろいろな所に出てきます。Wellは基本的には「そうだね」的な相槌として使います。例えば映画inceptionで2人の子供と電話で話すシーンでは
ジェームズ: When are you coming home, Dad? コブ: Well, I can’t, sweetheart. I can’t. 「いつ帰ってこれるの?」「それがなぁ。。帰れないんだ。」 |
例えばこのように、「いつ帰れるの?」という問いには本来は「1週間後だよ」のように具体的にいつなのかを答えるわけですが、相手の質問を否定するような事を言う時はその前にwellをよく付けます。 で、続きのセリフで、
フィリパ: Grandma says you’re never coming back. コブ: Phillipa, is that you? Put Grandma on the phone for me, will you? フィリパ: She’s shaking her head. コブ: Well, just hope she’s wrong about that. 「おばあちゃんがパパはもう帰ってこないって」「フィリパかい?ばあちゃんに代わってくれないか?」「おばあちゃんは首を横に振ってるわ」「そうか、ばあちゃんの言う事が間違いだといいな」 |
という具合に、相手の言った事に対して「えーと、そうだな~」とちょっと考えたり、「そうか」と頷くような時に使います。
今度はIron manのシーンで、
オビ―: Tony Stark was able to build this in a cave! With a box of scraps! 「トニー・スタークは洞窟の中でスクラップから作れたんだぞ」 |
なんで、トニーがゴミ山から作れたものが、研究者で材料まで揃ってるお前に作れないんだと怒る重役オビ―に対して、研究者がWellと答えてます。なにか相手の意見を聞いてその意見を「分かりました、でも」と言いたい時にもWellがよく使われます。
トニー: We’re going to have to overload the reactor and blast the roof. 「リアクターに高負荷をかけて天井を爆発させるんだ」「わかったけど、どうやるのよ?」 |
なにか相手の言ってる事に一応賛同しつつも、「でも」と言いたい感覚なんです。
しいていえば「Ok, but~」とほぼ同じものと捉えると分かりやすいでしょう。
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その他にも、例えば会議を始める時に、「Well, now let’s begin.」と言ったり、
「Well well well」と言ったりします。ようは「さてさて」という感じです。
もしくは、例えばあなたの友人がデートしてる所を見かけたとします。あなたはその2人が付き合ってるとはつゆ知らずビックリして、ニヤニヤしながら2人に近づき言います。
Well well well, I didn’t know you guys are like that. なるほどね~、君たちがそんな関係だとは知らなかったなぁ。 |
という感じで、なにか「あらあら、なんでしょうこれは~」と面白いものを発見した時や、相手の意見に「なるほど~」と言いたい時などにWellを使います。
そして、デート中の二人と雑談した後、
Well, then I’m going now. bye! それじゃ、そろそろ行くから、じゃあね。 |
という感じで話を切り上げたい時にも「well」という事で「じゃあ」と一区切り付ける時にも使います。
例えば、映画Avatarでも
大佐: Well well well. I’d say diplomacy has failed. 「なるほど。どうやら交渉は決裂したらしいな。」 |
交渉に出したジェイクが囚われているのを発見した大佐はそれを見て「Well well well」と言っています。なにかこういう予想外なものを見た時などに「なるほど~そういう事か~」という感じで使ったりします。
まとめ
というわけで、様々な意味があるWell、もう一度整理しましょう。
1.I’m feeling well. のように「体調の良さ」を表す。 2.Wash your hands well. のように「よく〇〇する」の意味で使う。 3.Well chopped [よく刻まれた]のように受け身の時に使われる。 4.「そうか、そうだね」のような相槌として使われる。 5.話し始める時、話を切り上げる時の「さて」のような感じで使われる。 6.[OK, but~]のように「わかったけど」のようになにか言い返す時に使う。 7.「なるほど~」となにか思わぬ発見をした時などに使う。 |
基本的にはこんな感じです。センテンスの中のWellに関しては文法的に考えても理解できますが、感服表現や相槌として使う「well,」というのは、もうこれは沢山映画などを見て、最終的には感覚を掴みとっていくしかないと思います。
日本語の「んーと、えーと、あの~」のように、説明出来ないような英語の間合いをWellは埋めているので、これを使いこなしたい人はとにかく沢山の映画を見て、研究していくのが一番でしょう。そんなわけで参考になりましたでしょうか。
また下記の記事も参考になるので、合わせて目を通しておいてください。 →Well done の意味と実践的な使い方をマスターしよう! |